9月11〜12日、岩手県盛岡市において、「第36回青年経営者全国交流会」が行われ、全国から42の同友会から725名の参加者が13の分科会で学びました。メインテーマは「世界の全ての人々が幸せにならなければ、個人の幸せはない〜広げよう同友会理念、共に語ろう日本の未来を。」宮城同友会からは45名が参加しました。
1日目は、13の分科会で学びあい、経営課題や運動課題を明確にしました。経営指針の実践がテーマの分科会では、実践の過程で社員を巻き込んでいくことの大切さなどを確認。社員教育の分科会では、「労使見解」(中小企業における労使関係の見解)や人間尊重経営の実践報告、後継者問題では、経営理念を創業以来守り、親子の信頼関係を築いて継承していくため、計画的対応の大切さなどが共有されました。また、地元岩手同友会担当の分科会では、農業経営の後継者問題、激変の酒業界を逆手に市場創造、地元学からみる地域おこしなど、地域資源を生かした企業づくり、地域づくりが報告されました。
第11分科会では、東北の主産業でもある農業と後継者の2つのテーマが中心となりました。報告の中で、農業を通して“生命”を感じる環境で育ち、自分も周りも大切にする人が増えることによって「笑顔があふれる地域をつくる」ことにつがっていく。問題となっている休耕地を活かし、今後大きな変化が起きるであろう農業を支えていくのは、我々若い担い手であると語っておりました。現在、様々な社会問題を抱える中で、今回のテーマの原点でもある「自分や自社だけのことを考えていて、それでいいの?」という問いかけに対し、こんな厳しい時代だからこそ、周りで苦しんでいる経営者の仲間に「一緒に学びませんか?」と声をかけ一緒に学んでいくことが必要なのではないでしょうか。
2日目の全体会での記念講演は、盛岡冷麺を岩手の食文化まで育てた「ぴょんぴょん舎」社長の邉龍雄(ぴょん・よんうん)氏が報告。レストランを「人間性回復の場」と位置づけ、地元食材にこだわり、本物を追求する姿勢、社員満足度を高める努力、そして日本と韓国の文化の融合、よく知ることで国と国、人と人の理解が深まることを強調しました。まとめで広浜・中同協幹事長は、「自社だけ、自分だけが良ければいいということではなく、『世界の人々が幸せになる』 社会をつくる一翼を担うものとして、中小企業にますます期待がかかっている。」と述べました。
各分科会の様子は、随時「中小企業家しんぶん」に掲載されておりますので、そちらもぜひご覧ください。
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