No.209(2008年11月号)

どうゆう みやぎ

宮城県中小企業家同友会
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【同友会3つの目的】
●よい会社をつくろう。
●よい経営者になろう。
●よい経営環境をつくろう。
発行日/毎月1日発行

9月例会報告 若林地区

「幸せの見える企業づくり」


報告者:(有)高橋写真製版 社長 高橋健一郎 氏
(株) 湯浅商店 社長 松永 政治 氏

 若林地区9月例会が9月24日(木)、卸町会館を会場に行われ、40名が参加。現在、多くの後継者たちが企業を引き継いでいる中、自分は何をやればいいのか、など不安に陥っています。さらに原材料の値上げなど厳しい経営環境の中で、先代や社員と関わり、自社の方向性を築きつつある高橋・松永の両氏を迎え例会を行いました。当日の報告を抜粋してお伝えします。

【入社〜第18期「経営指針を創る会」受講】

【松永】当社は、父が1975年に創業。包装資材の卸売業です。私は、専門学校を卒業後入社しました。父が病気で倒れたのをきっかけに社長に就任しました。会社が良くなればと思い、何も分からないまま第18期「経営指針を創る会」(以下創る会)を受講しました。
 その中で何も知らない自分に気づき、父親や社員と話しましたが、何も出てこない。しかし父親から「理念と言われても俺には分からない。ごめんな、力になれなくて」と言われた時、自分が情けないのと、今まで父親に助けられて生きてきたのを実感しました。周りから支えられ、自分が生かされている。もっと感謝しないといけないことに気づきました。

【高橋】当社は、父が1969年に創業。今年の6月に40周年を迎え、私自身も社長に就任しました。業種は印刷・製版業。印刷はもちろん、亜鉛凸版で卒業アルバムなどの金箔の箔押しの版づくりをしています。私は大学卒業後、東京の薬品会社に就職し、8年前に仙台に戻ってきました。ある日、友人の誘いで同友会の例会に参加し、労使見解(「人を生かす経営」)の報告内容に衝撃を受けました。私自身、社長と社員の関係で悩んでいて、参加者に同じ悩みを持った人がいること、ここなら救ってくれると思い入会しました。その後、何も知らない自分を変える、社員と関われるきっかけになればと思い、「創る会」を受講しました。

【第 2 創業に向けての実践】

【松永】自社の強みは「人」です。今後は全社一丸となってやらないといけない。そのために、毎朝の朝礼や会議を始め、そしてお客様との信頼関係を強めることに取り組みました。強めることによって、自社の提案などを素直に聞いてもらえるようになる。そのために、自分のプロフィールやニュースレターをつくって営業しました。最初は社内でも反対されましたが、お客様から好評だと話すと自主的に作るようになりました。

【高橋】自社では、創業からある亜鉛凸版を中心にやろうと考えています。東北でも自社と秋田の 1 社しかありません。これが自社の命であり、軸にすることで見えてきたのは、亜鉛版は2次・3次加工をすることで、様々なものに変わる。第2創業のきっかけづくりにしていきたいと考えております。

【これからの夢】

【高橋】人・地域・自社があります。手と手が触れ合い中心に「絆」が生まれます。自社があり、笑顔があり、地域が元気であり、社員も生きがいがある。この循環が絆になり、周りが思いやりや優しさで包まれている社会にしたい。自社の技術で、たくさんの人や家族が輪になって絆をつくれればと思っています。

【松永】自社の役割は、生産者や加工者のこだわり・想い・考え方を資材メーカーなどと協力し形にして、販売者に伝えていくことと考えました。消費者と生産者、資材メーカーを繋ぐ役割を自社がしたいと思っております。まだぼんやりとですが、地球全体を包み、すべての人たちが笑顔で元気になれたらと考えております。

今月の内容

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