No.210(2008年12月号)

どうゆう みやぎ

宮城県中小企業家同友会
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【同友会3つの目的】
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発行日/毎月1日発行

−経営指針を創る会19期生 その後の取り組み 寄稿より−

「第19期経営指針を創る会」を受講させていただいて


(株)ファミリーメイト 専務取締役 安藤真史氏

 忘れもしない平成20年3月15日、経営指針の意味も、これから何が始まるのかも何も知らない私は大きな決意もなく、「経営理念ぐらいは会社に必要かな・・・」と、気軽な気持ちでこの「創る会」に常務取締役である弟と2人で参加させていただきました。第1回 2日間の受講を終え、帰りの車内は終始無言、何をどうしたら良いのかもさっぱり理解出来ないまさに放心状態で、帰路についたことを覚えています。
 受講するまでの自分は、業務が増加していく中で、作業効率や仕上がりの評価など、現場作業を円滑にこなして行くことだけが目的となり、「事業の本質」を完全に見失っていたと思います。事業の本質どころか、業界の現状、地域の現状なども深く追求したことのない、「単なる作業代行員」となってしまった自分がおりました。
 助言者の皆様から、現状認識の重要性を強くお教えいただき、入社して以来初めてといって良いほど、自社を取り巻く外部環境、内部環境、清掃の歴史、地域の現状等々、じっくりと時間をかけて学び直しました。そして何より大切であった、社員の皆さんとの関わり合いに重点を置き、様々なコミュニケーションの中から、「事業の定義」「自社の存在意義」が明確化され、経営指針を成分化することができました。
 目先の事物だけにとらわれる事なく、将来のビジョンをしっかりと見据え、今自分が何をするべきか、その為には何が必要か、その方向性をぶれることなく示してくれる羅針盤が正に経営指針であります。
 今後はこの経営指針を念頭に置いた事業活動を通じて、全社一丸となって杜の都仙台に必要とされる企業創りに全力を注ぐ所存であります。
 受講中、毎回本気になって関わってくださった助言者の皆様、真剣に向き合ってくれたグループの皆さんには本当に感謝しております。又、最後まで支えてくれた社員の皆さん、本当に有難う御座いました。今後とも宜しくお願い致します。

 

「第19期経営指針を創る会」とその後


(株)多賀城フラワー 代表取締役 鈴木貴資氏

 先代から会社を引き継ぎ、社長として間もなく3年。とにかく負債を返し、社会に貢献できる企業にしたいという一身で寝る間を惜しんで我武者羅に突っ走ってきました。当初6名のスタッフも現在では20名以上ものスタッフに勤務してもらっております。
 しかし視点を変えれば約20名の生活、すなわち人生を預かっていることに値する。そう考えた時、我武者羅に一過性の売上・利益に頼ってきた時、自社の長期的な展望が必要である、もっと働きがい、生きがいをもってもらえる会社にしなければならないと感じていた時、他の団体では学ぶことの出来ない素晴らしい学びの場が沢山ある同友会にお誘い頂きました。これはチャンスと捉え即入会させて頂き、「地域の幸せ」「スタッフの幸せ」「会社の幸せ」はどこにあるのだろうかとの思いで「第19期経営指針を創る会」に参加させていただきました。
 時代が変化しても変わることない確固たる理念作成を基軸に、人と人との関わり方、経営計画、基本方針、個別方針、財務体質分析、中期計画、次世代に引き継ぐ長期計画、経営哲学。まさに今の自分が求めているものでありました。諸先輩方のお話を聴けば聴くほど一人だけではできないこともスタッフの協力をいただきながらできること、もっともっと視点を変え、物事の本質を見なくてはいけない事を痛感させられました。
 指針成文化の際、自社の歴史や先代の思いなど、自社やわが人生を振り返る機会を頂戴しました。作成する上で自社のスタッフにはとても多くのご協力をいただきました。自社の方向性、社のスタッフとして会社に望むこと、どんな会社にしたいか、膝を交えながら、お酒を酌み交しながら、仕事をしながら、社員スタッフはもちろんのことパート・アルバイトさんにもお聞きし多くの事を学ばせていただきました。7月の 『創る会』 発表会まで全力で作成しましたが、形として何とかできた指針書に過ぎず、その後の社内発表には見直しをかけて改めて作成しました。
 いざ掲げた目標をお客様に理解してもらうにはかなりの努力が必要であり、月単位で検証はしておりますが、この先の見えない経済状況もあって、数値目標に関してはスタッフの努力がなかなか報われない状態が続いており、私自身とても心苦しい限りです。指針に基づいた実践が始まったばかりですから、これから毎年指針書を作成し更新し続け、一段ずつわが社を深めていき、お客様にさらに可愛がっていただける会社を目指します。
 「人間の幸せとは、真の豊かさとは、そのためにわが社は社会に対しどんなお手伝いができるのか」をこれからも追求し続け、【自主自立の精神】と【真の人間尊重】の社風を、強靭な会社を、スタッフの幸せを目指すと共に地域の発展に寄与し続ける会社であり続けられるよう、経営者として一層の努力をしてまいる所存です。
 最後に、助言者、事務局、受講生仲間の皆様方にはありがたいご支援をいただき、ここまでお導きいただきました。心より深く感謝申し上げます。これからの人生において、大切な一生の宝物として大切に胸に刻み歩んで行く所存です。経営者として花屋としてこれからが新たな夢の第一歩です。

今月の内容

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