活き生き企業訪問記
@むとぅモータース(資)

社長 武藤正昭氏
(千賀ノ浦支部会員)
A(株)ジェー・シー・アイ

社長 佐藤隆雄氏
(泉地区会員)

安全・安心を発信する企業としての使命を地域とともに
〜 むとぅモータースで夏のオイルまつり 〜

  8月5日 (土) 〜6 (日)、 塩釜市のむとぅモータース(資) でオイルまつりが行われました。 【オイルまつり】は、 期間中に来場した方にオイル交換を1,000円 (大型車は1,500円) で提供するという同社のイベントです。 「オイルで利益を取れる時代では正直なくなっています。 ただ、 利益は生まなくともコミュニケーションツールとして使うことはできます (※注1)」 という考えから始めて、 今年で3年目 (春夏秋の年三回) を迎えます。
  この二日間で訪れたのは25家族、 ほとんどが同社から半径1q以内にお住まいの方々です。 会場の中に入ると目を引く射的コーナーやお楽しみコーナーは、 すべて社員さんの手によるもの。 また屋台は、 近所の焼き鳥屋さんが手伝ってくれました。
  一日目となった5日の午前中には13台分のオイル交換を手がけるほど反響がよく、 工場内は大忙し。 またご来場の皆さんには工場を開放して、 実際の作業を直接に見てもらったりもします。 普段では味わえない場面に 「自分の車がどんなふうに扱われているものかと思いましたが現場を見て、 正直言って安心しました」 というお客さま。 「地元のお客さまはお互いに顔を知っている方ばかりですので、 いい加減な仕事はできません」 という社員さんたち。 むとぅモータースのオイルまつりはお客さまと社員が触れ合うことで、 社員同士の切磋琢磨の場にもなっているのです。
(※注1) 【オイルまつり】は、 自動車整備振興会の組合員が有志で作っている 『オイル戦略研究会』 から武藤氏がヒントを得て実践しているもの。 秋にまた行われる予定です。

障害者雇用を現場から学ぼう
〜 9/12共生福祉部会準備会が、 (株)ジェー・シー・アイを企業訪問 〜


  (株)ジェー・シー・アイは、 障害者や高齢者の方々が使用される福祉用具の開発と販売を行う企業。 今年4月に設立30周年を迎えました。 地元の福祉大学在学中、 市内の福祉施設にボランティアとして通い、 入所者と街に遊びに行ったり買い物をするお手伝いをしていました。 当時はまだ道路と歩道に段差があり、 障害者のトイレなどは全く整備されていない時代。 車イスに乗って街に出かけるのは決して容易なことではなかった、 と佐藤社長は当時を振り返ります。
  そのようなことが縁となってその福祉施設に就職。 3年間勤務して考えたことは、 「相手のために」 ではなく 「一緒に」 何かをしたい ―― そのためにも障害を持っている人たちも一緒に働ける場をつくろう!と決意した佐藤社長は、 昭和51年、 (株)ジェー・シー・アイを設立します。 福祉用具の小売からスタートし、 「“仕入れて売る”だけでは真にお客様のために仕事をしているとは言えない」 と3年後には自社で車イスを製作する工場をつくりました。 障害を持つ人たちとの関わりあいの中で、 いくら施設で働いていたという経験があるとはいえ、 お客様としての相手の立場に最初は話の内容や言葉づかいにも気を使うことが多かったそうですが、 次第に 「心と心のふれあいこそが大切。 まずは障害者の困っていることに耳を傾けていこう」 と今日まで歩んできました。
  また、 設立当時の思いから、 自社における障害者雇用にも力を注いでいます。 現在、 130名の社員のうち10名が障害を持つ社員です (身体5/知的2/内部3)。 平成12年には介護保険法施行に伴い、 介護レンタル用品の消毒・洗浄・メンテナンスなどを行う工場を開設。 そこに2名の知的障害をもつ社員が在籍しています。
  入社9年目となるEさんが“作業項目チェックシート”に基づき、 丁寧かつ手早く仕事をこなしていく姿がありました。 昨年、 養護学校から新卒で入社したCさんの影響もあって 「先輩だから頑張らなくちゃ」 とEさんはこれまで以上に熱心に仕事に励んでいます。 また、 社内の野球部の試合の時には皆から参加しないかとの声がかかり、 積極的に参加しているそうです。
  一方で、 佐藤社長は 「企業の成長は地域あってこそ」 と地域貢献にも積極的です。 今年4月、 全国初 「募金のできる自動販売機」 を開発しました。 一見ごく普通の自動販売機ですが、 コインの投入口の上に 「10円」・「100円」 のボタンがあり、 おつりを手軽に募金することができます。 現在県内30ヶ所に設置されており、 石巻支部の(株)あいのや (相野谷真一社長) さんの店舗前にも設置されています。 募金は自販機の開発と同時に設立した NPO 法人みやぎハートフルベンダー (理事長に佐藤社長が就任) が集計し、 宮城共同募金会を通じて各種福祉、 社会事業団体に配分されます。 また、 直接の募金の他、 飲料メーカー各社やあいのやさんのような設置先も売上に応じて募金に参加するのも特徴です。
  「夢は自動販売機に設置する商品の開発・製造などで障害者の活躍できる場・仕事づくりができること」 と佐藤社長の夢は広がります。
  「自分ひとりでは歩けなくとも共に歩むことで支え合いという道標ができる」 ―― 創業時の精神を今も大切に、 共生の社会づくりに向けた一歩一歩を、 社員・地域と共に歩んでいます。



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