私の将来の夢は、玩具会社で働くことです。
私は小さい頃から玩具が好きで、親と一緒にデパートに行った時は、玩具売場でよく買ってと親にねだったものです。車やロボット等の子供が好きな玩具は何でも揃っている玩具売場、親が用事を済ませて迎えに来てくれるまでの数時間、私は飽きずに、玩具売場を見て歩くのが好きでした。以来私は将来玩具会社で働きたいと思うようになったのです。
私が作りたいと思う玩具には、課題があります。一つ目は、年齢層ごとに違った楽しみがあり、安全性を確認した上で、勝れた玩具を提供することです。玩具は幅広い年齢層の人に楽しまれています。玩具を手に取る人々の年齢層に最も支持される機能性やデザインが必要です。まだ生まれたばかりの乳幼児には、自我が芽生えるまでの感性の成長を支えてくれる玩具が必要です。音を聞きとったり形を見分けたりして遊ぶ教育玩具が感性を豊かにしてくれるのです。また、幼い子供が誤って飲みこまないように工夫した作りや指を挟んで怪我をしないようにするための設計が必要です。生まれたばかりの子供は、玩具による事故が多いので、事故の原因を予測し、考えて設計することが求められます。
豊かな感性を得た子供たちには勝れたデザインのある玩具が必要です。
テレビで放送している特撮ヒーロー番組やアニメで活躍するキャラクターは子供達の憧れであり、自分と同化させてしまいます。子どもたちが欲しいと思えるようなデザインがキャラクター玩具の命であり、人気の源だと私は思うのです。
大人になると人は、楽しみ方の方向性が変わり、より勝れた玩具を手に取りたくなると思うのです。人形であれば、可動性を重視したものか、造形を優先したものかでもデザインの違いで人気が分かれます。プラモデル等の組み立て式玩具でも造形、デザイン、作りやすさを重視し、設計段階から人々の支持を得るための工夫が必要なのです。他にも多人数で一緒に楽しめるボードゲームや、ただ楽しむのではなく、癒せる玩具や貯金する楽しみのある玩具等、幅広い年齢層の人が楽しめより使いやすく、高い技術を駆使して作られた玩具が人々に好感を持たれ、楽しまれると思うのです。
二つ目の課題は、手に取る人々の希望に応えられる玩具を作ることです。人々の要望に応えた作り、作品展開、多くの支持を得るためにはどうすれば良いのかを考える。実際に玩具を手に取る人は何を求めるのか、人々の求めに耳を傾け、それを形として具体化する為に考え、工夫することも大切なことです。
三つ目は、玩具が夢を与え、思い出になるということです。子供の頃に手に取った玩具が将来の夢や希望になることは玩具を作る者として幸せだと私は思うのです。自分の作った車や飛行機、ロボットや料理玩具が子供達の夢となる、将来はこんな車に乗りたい、飛行機の操縦士になりたいなど、子供達の夢の目標の形となる玩具作りに携わる。玩具作りは、子供達に夢を与える仕事でもあります。そして、大人になって、子供の頃に遊んだ玩具を再び手に取り、玩具で遊んだ頃の自分を思い出して欲しいのです。
これら三つが、私の考える玩具を作る為の大切な課題だと思うのです。
今の私は、知識、技術等の経験も無く、将来の夢を叶える為に就職することを熱望している玩具会社に必要とされるものは、情熱以外何も持ち合わせてはありません。しかし、これから先、情熱を失わず、逞しく生きながら数多くの経験を積み、いつか、人々に夢を与えられる玩具会社で働くことを目標とし、これからの人生を歩んで行きたいと思います。
※他の受賞作品および受賞者は下記のとおりです。
●佳作 「父の感性を受け継ぎ」 東北工業大学高等学校 3 年 佐藤 匠
「私の夢」 東北工業大学高等学校 3 年 岡本 大知
「叶えたい夢」 東北工業大学高等学校 3 年 佐藤 勇真 |