No.201(2008年4月号)

どうゆう みやぎ

宮城県中小企業家同友会
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【同友会3つの目的】
●よい会社をつくろう。
●よい経営者になろう。
●よい経営環境をつくろう。
発行日/毎月1日発行

 

宮城全研に参加した全国同友の声(アンケートから抜粋)

基調講演 中同協相談役・赤石義博氏

○地球環境に真剣に向き合う社風をつくり、 仕事と環境への貢献が連動している企業になるという目的をもつことが、 社員と共に成長し幸せの見える人生と社会づくりの原動力になると学んだ。 (岩手, 経営者)
○自然を生かし自然と共生する人の営みを何よりも大切にして伝統や文化を継承し発展させる。 それが新たな地域力を生み出していく。 住民による自立した地域づくりが民主主義を築く。 イタリアでは道は出会いの場だという。 人間らしい営みを大切にするヨーロッパ民主主義の成熟度を感じました。 (埼玉, 経営者)
○地域づくりへ向かう具体的なプロセスが見えてきました。 @一社一社が社会にとって必要な企業になること A労使見解をベースにした経営指針づくりとその実践を通じて、 社員の生涯に責任を持つこと Bこの@Aを通じて地域の活性化に寄与すること Cこうした行動を展開している同友会が、 地域に責任を持てる存在として広く行政や金融機関などとの関わりを強めていくこと。 (千葉, 経営者)
○気になった言葉は 「融合」。 わが建設業は年々市場が小さくなっていく。 建設と教育の融合、 建設とイベントの融合、 建設と農業の融合。 今後の展開は無限にあると感じた。 (愛媛, 経営者)

第1分科会 立教大学経済学部・廣江彰氏

○企業と地域はつながっており、 企業活動のありようが地域の活性化に大きな影響をもたらすことを認識した。 自社の存在意義を論理的に話すことの重要性、 例えば小売業は10年後には半分なくなるかもしれない、 その中で生き残るには理念を打ちたてそれを論理的に発信することが必要だということを感じた。 (滋賀, 経営者)
○地域と共に発展する会社を意識した経営の重要性、 地域とのかかわりを考え直す機会となりました。 自社は地域にどうかかわるのか? 小学生、 中学生、 高校生、 大学生にも社内や工場を見てもらうことも必要かもしれない。 仕事というものに何かを感じ取ってもらえるのではないか? (徳島, 経営者)

第2分科会 インターワイヤード冠斉藤義弘氏(東京)

○理念をぶれさせないこと。 常に前進、 先を想定するための情報をつかむアンテナは経営者の思いと人間性しだいで集ってくる、 見える、 聞こえる。 環境変化に対応できるやわらかく鋭い感覚を持ち続けたいと思った。 (東京, 経営者)
○10年前にどのような行動と決断をしたか検証する必要がある。 10年後に向けて今、 決断するべきことの参考にします。 (福岡, 経営者)
 この会社の株ですが、 53%は村が持っています。 残りの26%は住民の方、 21%は都市部の村の出身者に持って頂いています。 村が作った会社の株を持つということでふるさととのつながりを持ち続けることができます。 都会に出て行った人とのネットワークもでき、 村の営業マンになってもらえるという効果も生み出しています。

第3分科会 戸沼建設冠戸沼平八氏(北海道)

○市場縮小、 競争激化など地域における経営環境の変化と先行の方向性に対する不安感の中で、 同友会での学びを生かした経営に励まされました。 (北海道, 経営者)
○既存市場が縮小、 衰退していく状況にある建設業にとって、 今、 何が求められているか。 建設業の枠をはずして考える、 特命受注のしくみをつくる、 経営資源の棚卸しを通じての 「強み」 「弱み」 を認識する。 そして、 これらを支えるのが経営理念であり、 人育てである。 (大分, 経営者)

第4分科会 笈、和, (医)愛和会・宮城初枝氏(沖縄)

○74才の宮城さんが 「私にはまだやりたいことがある」 と。 職員が幸せになること、 地域が・沖縄が・日本が…すべて一気通貫の人生を見ました。 私の地域は経済的にも末期的な状況にならんとしています。 だからこと何が必要でどんな未来を描いていくべきなのか。 会社経営 「思いが人を動かす」。 (秋田, 経営者)
○生涯学習! 何のために生き、 何のために仕事をするのか、 その答えを見出せたように思います。 (茨城, 経営者)

第5分科会 株ェ葉水産・清水敏也氏(宮城)

○清水社長が社長就任したばかりの頃、 売上や利益の数字が全てと思っていたが、 先代社長 (父君) の一言で、 数字に現われない社会的な使命や会社本来の目的に気づかれた。 地元の業界や地域との連携で新しい商品や仕事をつくっているとのことだが、 経営者のたゆまぬ挑戦が自社をつくり、 地域もつくることになるのだと思った。 (神奈川, 経営者)
○従業員の休憩室を会社で一番見晴らしのいい場所にとられた話に感動! 口では従業員を大切にしていると言っても実行に移すことの難しさ。 従業員への愛を実践されている何よりの証だと思います。 また同業の者として 「自分が食べておいしいと思うものを作る」 「商品づくりはプライドづくりである」 という言葉に共感を覚えました。 (山梨, 経営者)

第6分科会 グルメライフ販売梶E菊地肇氏(宮城)

○私は10年後、 菊地さん(のよう)になります。 それ以上になってみせます。 菊地さんは私が目指したい人であり、 グルメライフ販売は目指したい会社です。 (新潟, 経営者)
○自社の10年ビジョン。 10年で神奈川トップ。 飲水の分析では全国トップ。 あとはホタルを都市部の河川で飛ばせる会社にしたい。 (神奈川, 経営者)
○経営指針をつくれば会社が良くなるのではない。 会社を良くするために経営指針を作るんだと学びました。 菊地社長の会社や社員に対する愛を感じました。 (京都, 経営者)

第7分科会 晦ZUMA・上田裕子氏

○コップを前から見るだけではなく、 自分が後ろがわに回って後ろも見る。 社員を変えようとしても社員は変わらない。 自分が先に変わらなければ社員は変わらない。 (新潟, 経営者)
○男性社会と思われる業界で、 女性経営者ならではの優しさ、 強い意志力と行動力を感じました。 単に会社を継続するだけでなく、 社員と共に苦難を乗り越えて発展している姿、 近い将来の社員の定年に備え、 新規事業を立ち上げる計画など参考になりました。 (大阪, 経営者)

第8分科会 鞄喧k消防設備・松田浩氏

○社長が成長した分だけ社員も成長する。 また、 その成長した社員のおかげでまた社長が成長する。 自分を信じ、 社員を信じ、 会社全体が信じあえる集団となっていきたい。 (京都, 経営者)
○経営者が肩肘をはらずに社員に自分の弱さをさらすことから社員共育が始まる。 自立型企業づくりと自立型社員づくりに 「あせらず・あきらめず」 取り組んで生きたい。 (山口, 経営者)
○同友会で学んで実践するのは、 同友会の仕組みをそのまま真似をしていく努力であると思います。 基調講演〜分科会〜記念講演まで、 縦と横がきれいにつながれた全研でした。
記念講演⇔基調講演→地域力! (福岡, 経営者)

第9分科会 鞄n辺工業・水野透氏

○毎日、 試行錯誤を繰り返しながら社員と関わる中で、 本当にこれで良いのか?を問い正しています。 正解や答えはそれぞれの社員が出すことです。 互いに信頼し生きがいを感じられる会社を作りたいと思います。 (岩手, 経営者)
○まずお互いを認め合う (違いを認め合う) ことだと思います。 一人の社員の人生、 育ち、 環境をどこまで知っている理解しているのか? 一人の人生を背負う覚悟が経営者の腹におちているかがポイントだと思います。 【ア】 (アキラメナイ) 【ブ】 (ブレナイ) 【ク】 (クジケナイ) 姿勢を学ばせていただきました。 (滋賀, 経営者)

第10分科会 葛巻高原食品加工梶E漆真下満氏

○ 「葛巻は不便だから、 生きる力が生まれる。 生きるには不便が必要だ。」 葛巻には冬に“スノーワンダーランド”がある。 子どもに困難な状況をどう乗り越えるか考えさせ、 生きる力を身につけるカリキュラムである。 中小企業がお互いに知恵を絞り生き抜いていくことに通じるものがあると思いました。 人がいない、 金がない、 のないないづくしをバネにした生き残りこそ中小企業の道と確認しました。 (愛知, 経営者)
○目先の利益よりも永い目で見て大切なものを守る取り組み、 姿勢、 真剣さが地域再生には必要。 (大阪, 経営者)
○自分の町、 資源を好きになろう。 (徳島, 経営者)

第11分科会 建都住宅販売梶E井上誠二氏

○50年後には私たちの仕事が 「文化」 になる!! 中小企業は 「地域の宝」 である!! 地域から信頼される会社をめざします。 (兵庫, 経営者)
○地域と自社の関わりを掘り下げて考えると新しい仕事づくりが見えてくる。 自社の資源を地域との関係でどう活かすかをしっかり話し合い、 自分たちの仕事の本質を再認識していく。 狭い視点ではなく全体とのつながりを見る視点を持って地域の生活、 自社の活動を考えることが大切である。 全てはつながっている。 (岡山, 経営者)

第12分科会 鋸津きり屋・唐橋宏氏

○同友会理念がそれぞれの地域づくりに結びつく必要があると思う。 (東京, 経営者)
○外からの目で地元の良いところを宣伝して、 より良い地域社会を創っていく原動力になりたいと思いました。 (山口, 経営者)

第13分科会 挙間賀観光ホテル・中山勝比古氏

○ものごとを大きな視点で観て、 科学的に分析していく力を養っていこうと思います。 地域も会社も自分の特色を出し、 横の関係で結ばれていくことが大切だと思いました。 (山形, 経営者)
○人間味あふれ、 しかも内容の深い、 同友会が掲げる理念地域づくりを、 地域が人を育てるあり方と利益循環という経済面を両立させる実践は素晴らしいと思いました。 (沖縄, 経営者)

第14分科会 潟_テハキ・守和彦氏,潟Aライ・新井俊雄氏

○自社の問題解決と振興基本条例が密接に結びついていること、 経営環境の改善できるものであること。 条例制定に向けて、 身近なところからスタートすることが大切。 (北海道, 経営者)
○基調講演の中にあった 「道」 は質が生き残って道だし、 選択される時代になっている。 そしてそれぞれ企業がそのために努力するのだが……、 自分の地域の人々の生活をどう守っていくかそのため振興条例を作り、 考える中で自分の企業の課題が見えてくると思います。 これを機会に自分の町について考え、 社員とも語り合っていきたいと思います。 (神奈川, 経営者)

第15分科会 弘前大学農学生命科学部・神田健策氏

○農、 食の問題は一人ひとりがまず一次産業に関心を持つことから始まると思います。 食を通して農を知る。 中小企業地域振興条例、 中小企業憲章に農家を組み込むことが必要。 地域レベル、 国レベルで農業や食糧の議論が必要。 (愛知, 経営者)
○食糧問題を正面に位置づけ考えることの大切さを学びました。 第一次産業の振興が環境問題の解決につながり、 また中小企業との連携が新たな仕事づくりへ結びつくと感じました。 (高知, 経営者)

第16分科会 アイリスオーヤマ梶E大山健太郎氏

○ピンチの時期を乗り越え、 立て直してきた取り組み、 そして先見性と判断のタイミングは学ぶべきところがあった。 チェンジはチャンス、 そしてチャレンジ。 経営者が前向きで元気であるからこそ、 会社も元気なのだと思った。 (愛媛, 経営者)
○典型的な下請だったプラスチック成形工場の成長過程を見せていただきました。 中小企業こそ小回りが利いてソリューションしやすい環境にあることを感じた。 小さなイノベーションを提案して小さな成功を積み上げていく大切さを実感した。 (宮崎, 経営者)

第17分科会 活黹m蔵・櫻井武寛氏

○企業の存在価値は人間と同じ 「生きざま」。 生き続け、 生き延び、 子孫を残すことという言葉がドスンと落ちた。 (東京, 経営者)
○企業姿勢の素晴らしさ。 @4つの蔵元が一つになるとき、 それぞれの信念をつないだのが経営理念。 A良い原料を使い、 できる限り人の力で造る。 それでこの値段のお酒とは…、 企業努力がうかがえる。 B社員を大切にする社風、 社員の皆様の素晴らしい、 自然ににじみ出る笑顔に感動しました。 (愛知, 経営者)

第18分科会 仙台フィンランド健康福祉センター・吉村洋氏,
潟Wェー・シー・アイ・佐藤隆雄氏,
東北福祉大学・千葉喜久也氏


○仙台市という一行政都市がフィンランドという一国と共同で福祉をデザインしていく。 その意識と行動のさまを見学でき、 大きな示唆をいただきました (百聞は一見にしかず)。 海外を含めたのが素晴らしい。 産官学の連携を担う人が必要、 そういう人づくりも大切。 福祉は文化、 文化とは生きる喜び、 人間らしく生きることである。 (沖縄, 経営者)
○心に届いた言葉 @年寄りは年がいもないことをし、 企業はしたいことをしろ A企業はしたいことを外に発信しろ B国の言うことは疑ってかかれ 国の言うことを聞かなかった農家が成長している C今の常識は疑ってかかれ D占領 700 年の歴史を持つフィンランドは現在、 自ら考えて解を出す人を育てて自立している。(沖縄, 経営者)

記念講演 巨山養殖場・畠山重篤氏

○漁師という自分の仕事に必要なことから派生し、 社会に必要なことをいろいろな角度から科学的に分析して、 それをさらに漁師の仕事に活かしている。 生活において欠かすことのできない自然との共有を具現化し、 体験を通して 「森は海の恋人」 を集大成されたのだと思います。 学ぶ勇気がわいてきます。 (山形, 経営者)
○希望とロマンあふれ、 スケールの大きなお話に、 時間を忘れるほどでした。 帰ったら家族に話します。 (埼玉, 経営者)
○地球には国境がない。 全てのサイクルは国境を超えてつながっている。 自然界の大きな循環がいかに生物の生命に影響を与えているかよく解った。 (愛知, 経営者)
○難しく考えて行動を逸するより、 自分が今できることにすぐ着手せよ。 畠山さんの講演を聞いて思いました。 (静岡, 経営者)

今月の内容

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