No.201(2008年4月号)

どうゆう みやぎ

宮城県中小企業家同友会
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【同友会3つの目的】
●よい会社をつくろう。
●よい経営者になろう。
●よい経営環境をつくろう。
発行日/毎月1日発行

第38回中小企業問題全国研究集会@宮城

よい会社と豊かな地域づくりを車の両輪に 私たちの未来の土壌づくりを

人と地域と自然が豊かにつながる地球へ

  基調講演の赤石義博中同協相談役は、 「地域力経営とは」 と題して、 「地域力の第一は“人”です。 それぞれの地域に住んでいる人間そのものが地域力だと考えるべきです。」 と中小企業家の果たす役割を述べました。
 続いての分科会はメイン会場の江陽グランドホテルからパレスへいあん、 仙台プラザホテルへの移動が伴いますが、 階段を使っての移動を20分で無事やり遂げました。 分科会は経営指針、 社員共育、 労使見解の精神など同友会で学び続けているテーマから村おこし、 島起こし、 都市部のまち起こし、 農業問題、 中小企業憲章など多岐にわたります。 いずれの分科会にも貫かれているのは 「よい会社」 と 「豊かな地域」 づくりを結びつけ、 格差を広げる社会ではなく、 誰もが 「幸せに生きる社会」 をめざそうという願いです。
  懇親会で挨拶に立った鍋島実行委員長は 「宮城同友会の例会を充実させることが一番の全研準備になると不断の学びあいを積み重ねながら全研準備をしてきた」 ことを強調しました。 来賓には、 宮城県知事・村井嘉浩様、 七十七銀行法人営業部長・北浦聡様、 仙台銀行頭取・三井精一様、 杜の都信用金庫理事長・中山智之様、 常務取締役・大町章様、 宮城第一信用金庫理事長・佐藤恒明様、 仙北信用組合理事長・若林洋一様、 仙台商工会議所副会頭・庄子正文様にご臨席をいただき、 村井知事よりご挨拶をいただきました。

足下から世界を見る 自分の行動は世界につながる

 二日目は分科会からスタート。 全体会では、 仙台市長・梅原克彦様よりご挨拶をいただいた後、 「森は海の恋人」 の畠山重篤氏から記念講演をいただきました。 畠山氏の講演は、 冒頭の赤石相談役の基調講演と見事に呼応した内容で 「地域力」 の真髄を伝えるものでした。 「淡水と海水が交わりあう汽水域こそ植物プランクトンが豊富で貝や魚が育ち、 特にリアス式海岸は、 川が深く削った谷に海水が流れ込んだ地形という意味で、 何本も川の流れ込んだ仙台湾や三陸の海が豊かなのです」 と地域力の源泉について述べました。 「漁師が山に木を植える運動は子ども達の体験学習に広がり、 “シャンプーの使用量を半分に減らしました”“お父さんに農薬の量を減らして”と頼んだ、 などといった声が聞こえてきます。 森・川・海に住む人々がお互いのことを考えて生活を見直せば温暖化もこわくないし、 エネルギー問題も食糧問題も解決するのです」 と語りました。 多くの参加者から 「宮城東北の地域の文化を学んだ全研でした」 という感想をいただきました。

連帯が起こす力



 今回の全研にあたっては、 「宮城同友会からの参加者すべてが実行委員」 という位置づけで下記のような担当セクションを組み、 計15回の実行委員会を重ねてきました。
 【分科会係】は座長・室長・グループ長発表者で組織し、 テーマの掘り下げと中身の濃いグループ討論づくりについて討議を重ねてきました。 【全体会係】は太白地区と白石蔵王地区で組織し、 基調講演と記念講演の運営・座席誘導などを受け持ちました。 【歓迎係】は青葉地区と岩沼亘理地区と各支部地区担当者で組織し、 仙台駅・仙台空港のほか会場周辺および会場玄関で全国からの参加者の迎え入れを行いました。 【案内係】は宮城野地区と石巻支部と千賀ノ浦地区で組織し、 全体会会場〜分科会会場のスムーズな移動をリードしました。 【受付係】は泉地区と県北支部で組織し、 県内外参加者の受付を担当しました。 【懇親会係】は若林地区と栗原登米地区で組織し、 全国の仲間と交流を深める懇親会の場をつくりあげました。 【物産展係】は南三陸支部と参加協力企業のスタッフと潟]ウケイ社 (青葉地区会員) との連携で、 宮城の逸品揃いの物産展で全研を盛り上げました。 【オプショナルツアー係】は気仙沼本吉支部が担当し、 おもてなしの心と新鮮な海の幸で参加者のみなさんに三陸の良さを存分に満喫していただきました。
 このように、 各セクションがリーダーを中心に細部にわたるまで取り組めたのは、 各支部地区で 「学ぶこととつくりあげること」 を一体化させて活動を進めてきた成果ではないでしょうか。
 また、 これからはグリーンツーリズムの動きが出てくるのではないか、 と思います。 1990年から早稲田大学の学生が、 三度の飯の保証の代わりに、 昼間はパインアップルの収穫を手伝いながら、 夜は地域の伝統行事に参加するという取り組みが現在も続いています。 近年では修学旅行も完全にこの方向へシフト化しています。
 また、 それは 「全研まで会員数1200名」 という目標を掲げ取り組んできた 「仲間を増やそう運動」 にも表われています。 現在会員数は1131名 (3/24現在) で目標達成まであと69名に迫っています。 一人でも多くの仲間を増やし、 共に学び、 「よい会社」 と 「豊かな地域」 づくりをわれわれ中小企業家の手で実現してまいりましょう!

今月の内容

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