活き生き企業訪問記

「原点回帰!〜“お客様を食い物にしない”商売を〜」

シンソー・エー・ヴィ・システム(株)
畑 中  榮氏
(太白地区会員)

 

“コミュニケーションできる場をつくりたい”が原点

  「本来、 私がやりたい商売は“ポケットにある小銭で安心して楽しめる商売”(笑)。」 (畑中氏)。 人が集って数百円程度のお金で楽しめる場所を提供したい。 畑中氏はその考えを持ってカラオケ機器を販売・レンタルする仕事で創業します。 「かつて、 カラオケはコミュニケ−ションツールとして人をつなぐ役割を果たしてくれました。 私たちの仕事はそれぞれの町に合わせた商売ができました。 しかし、 通信技術の発達に伴って地方の小さな町にまで大手メーカーが入りこみ、 地方のカラオケ業者はその仕事だけでは食べていけなくなりました。」

ニッチで多角化

  カラオケの事業だけでこの先はやっていけないと実感したとき、 畑中社長は創業時の自分の思いまで遡ることになりました。 提供したいのは、 小さなお金で集える場。 コミュニケーションできる場。 安心できて、 癒しが得られる場……。
  結果、 現在展開しているものが、 ダーツバーの経営とダーツアクセサリーの販売。 岩盤浴場の経営。 そして最近はエステサロン。
  一見、 何のつながりもないように見えますが、 畑中社長の創業時の思いが展開のベースになっていることが伝わってきます。
 「正直言えば、 新しく展開したものの中から“今後の強い柱はこれだ!”というものはまだ生まれていません。 ですから新しい業態を模索するのはしばらく続きそうです。 でも新しいものを生み出しても、 同じことを始めるところがあれば必ずシェアの奪い合いになる。 だから同時に奪い合いではなく、 それぞれに差別化して生きていける方法を見つけなければなりません。 これが私にとって大きな課題なわけですが、 私だけでなく経営者の方に共通の悩みなのでしょうね。」

“お客さまを食い物にしない”

  それでも、 と畑中社長はこう続けます。
  「経営って何だろう?と考えたとき、 行きつくところは“自分の商売で生計を立てている人が会社の内外にいる。 だから自社を維持・発展させなければならない”ということなんですね。 利益は、 会社も社員もお客様も、 みんなが前に進んで良くなるためにある。 だから提供すべきものは、 みんなにとっても、 社会にとっても、 害でないものでなければならないわけです。
  グレーゾーンのものは提供しない。 自分たちで安全を確認したことだけを商売にする。 そして、 お客さまが納得して安心して初めて会社の利益になる。 そういう思いも創業当時から変わらない。 また、 そう私に思わせてくれる社員やお客様や取引先に恵まれ続けていることが、 私の救いになっているかもしれませんね。」

岩盤浴場「健美の癒(ゆ)」。
社員さんの笑顔とサービスが印象的
ダーツ世界チャンピオン、
ポール・リムも同社を訪れている


■経営と同友会の根本精神を打ち立てる場としての 「経営指針を創る会」 運動

 

■“ふるさと讃菓”で地域貢献

■宮城同友会2006年上半期(1〜6月)景気の状況に関するアンケート結果@

 

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■宮城県中小企業家同友会
2006経営研究集会
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