「あの企業はちょっと違う」 と言われることが、 仲間づくりの源泉
【司 会】リーダー、 特にグループ長は良い会社・良い地域をめざすリーダーづくりと結びついていると思います。 私たちも現在、 すべてのグループ長が宮城から輩出できることを目標に全研に臨んでいます。
全研をきっかけとしたいもう一つの課題は組織づくりですが、 この1年間取り組んできた 「仲間を増やそう運動」 について、 五十嵐組織活性化委員長からお願いいたします。
【五十嵐】地域の元気は、 地域の一員である私たち企業の元気な会社づくりと結びついていますから 「良い会社づくりと豊かな地域づくりは車の両輪」 のテーマのもとに、 元気な会社をめざす会員経営者を増やし、 地域を活性させたいという思いで取り組んでいます。 それは会社の中で人が育つ環境づくり、 そして地域の中で会社が育つ環境づくりの運動ですから、 経営者には必要なテーマではないでしょうか?
入会をお勧めに伺うと、 一人で悩んでいる経営者が思いのほか多いことに気づかされます。 一人で悩む経営者をなくして一人でも多くの経営者に元気になってほしい。
県内でも、 企業から元気が失われているのが日々進行してそれが当たり前になり、 意識や心情のうえで会社づくりの障害になっているとか、 前進できないという状況を生み出しているように感じます。 この全研をきっかけにして仲間を過去最大の会勢にし、 会員同士あるいは地域みんなで解決できる幅を広げていきたいです。 同友会が発展する姿が経営者の希望となるように、 さらに取り組んでいきます。
【鋤 柄】今年は各地同友会が会勢を伸ばしています。 私は全国をまわるたびに 「会員が増えなければ学んで実践していることにならない」 と言ってきました。 ときには 「会員増強が会の目的ではないのだから、 良いことをやっていれさえすればいい」 という意見を聞くことがあります。 同友会の目的は“3つの目的 (よい会社をつくろう・よい経営者になろう・よい経営環境をつくろう) ”ですから、 会員を増やすのは確かに目的ではありません。 しかし、 その3つの目的に向かってチャレンジし追求した結果が会員数に表れます。
経営者だったら 「良いことさえやっていれば…」 という自己評価の自己満足に陥ってはいけません。 自分が良いことを実践し続けてそれを仲間に伝えて賛同した仲間をいつでも迎え入れ、 お互いに磨きあっていくのが同友会ですから、 目的にふさわしい実践をする人が何人いるかが大切です。 企業の調子が悪いときは仲間同士で助け合い、 地域のいろいろな角度で同友会の会員さんたちが影響力を持つ団体になっていきたいですよね。 そういう意味で、 宮城同友会には東北の雄にふさわしい会勢がほしいですね (笑)。
【五十嵐】日常的に仲間づくりをしているのは、 栗原登米地区ですね。 会社づくりと仲間づくりと地域づくりが一体になっている。 商店街がシャッター通りになり、 隣の人が中央へ移り住むという地域の現状を目の前にして、 地域の危機感を共有して自分たちがまず元気になって同じ思いの経営者を増やしている。 地域への思いが栗原登米地区の会員経営者を動かしているのです。
一方、 仙台においては地域というものが捉えにくいかもしれません。 人口も多いためか、 地域の問題と自社のことが結びつかないのでしょう。 もちろん、 仙台でも自社を通して地域の問題にあたる人たちもおられますが、 いま一度、 地域と自社の関係、 都市部の中の地域というものを考えてみなくてはならないと思います。
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