『生きることの幹部になる』
〜 2007 社員共育塾が開講、 終了する 〜

 社長と幹部社員が現状認識を一致させ、 リーダーとしてのものの見方・考え方を確立することを目的とした社員共育塾が、 今年も行われました。 2005年に開講して3期目を迎えます。 各社の社長と幹部社員が 「働くとは」 「共に育つとは」 「リーダーの役割とは」 というテーマのもとで現在の課題と展望を共にしました。
  今年は5回にわたって行われ、 28社97名 (2006年は21社84名、 2005年は19社74名) が参加しました。 5つの講義はそれぞれ次のテーマに基づいて行われました。

【第1講 赤石義博氏 (中小企業家全国協議会 会長)】

“全体観をもった組織づくり”

どんな時代にあっても企業の安定した存続は、 組織が持つ全ての力を発揮し続けることで成り立つ。 そのための人育てを使命とするリーダーは、 人間としても・実務上のリーダーとしても“タフ”でなければならない、 としたうえで、 経営者・経営幹部に求められている3つの視点について語りました。
@社員の未来 (人生) を預かっているという認識はあるか。 社員の未来を全うさせるために、 いかなる事態でも経営を捨てず経営を守り発展させるという覚悟はあるか。
A 「金では買えない充実した人生であった」 と回顧できる人生 (やりがいのある日々の仕事・前向きに取り組む職場の雰囲気) をつくる視点を持っているか。
B定年後も“社会一般に通用する力”を持ち、 “必要に応じて働く事が出来る人間”となれる人づくりをめざす視点を持っているか。
  組織が総合力を生み出す条件を整え、 自社を守るべき“砦”としているか ―― という問題提起が投げかけられました。

【第3講 福王 進氏 ((株)メガネセンター弐萬圓堂 社長)】

“経営者の経営責任とは”

  弐萬圓堂の 「競争・協力・連帯の人づくり」 の取り組みを報告しました。 「わが社の教育方針は“教育・強育・共育”、 自己管理能力を育て→お互いの立場を理解し援けあい心を育て→驚き・喜び・感動を共にする。 これを推進するのが社長や幹部である。 社長や幹部が仕事をどれだけ好きか、 どれだけ打ち込めるかをまず自分に問いかけてみてほしい。」
  「社長には将来を描く仕事がある。 そのときいくら考えて悩んでも、 答えの出ないこともたくさんある。 それは行動した結果で答えを出すしかない。 だからどんな状況、 どんな心理状態の中で決断したことであっても、 社長は結果を何としても良いものとして出すこと。」 それが社員に夢を与え、 お客さまにも驚きと喜びと感動を与えるのだと語りました。

【第4講 横石知二氏 ((株)いろどり 副社長
              /新春講演会と兼ねて開催)】

“やりがい・働きがい・生きがいをどう作るか”“地域を担うリーダーとは”

  「こんなところに子どもを住まわせたくない」 都会に憧れ、 自分はどんなに貧しい思いをしても子どもを都会に送り出す ―― 人口2,200人、 町の面積86%が山、 高齢化率47%の上勝町。 ところが現在、 若い人たちのIターン・Uターンが相次ぎます。
  なぜ? それは町に住む人〜特におばあちゃんたち〜が変わったから。 与えられる、 誰かがやってくれるという環境の中で“安心”“考えなくていい”“変えたくない”にどっぷり浸かり、 長年しみついた生活習慣から抜け出すためのしくみを考えた横石氏。 結果、 自分の地域に自信を持ち 「上勝に生まれて良かった」 とおばあちゃんたちが語り始めます。
  「素材の力は3割・生かす力が7割、 勝負はソフト力。 田舎にはハード、 そこにしかないものでお金のかからないものがたくさんある。 上勝町ではそれがつまものの葉っぱだった。 【掘り起こす力を自分につくること】【自分の努力が変化となって表れ実感できること】これらが達成できるしくみを事業の中につくり、 一人ひとりの思いと知恵と努力をつなぐのがこれからのリーダー (プロデューサー)」 と語りました (報告の詳細は4月号にて)。

 第5講は、 4つの講義を社内に生かすべく、 『この会社でこの仲間とどのような生きがい、 働きがいをつくっていくか』 をテーマにグループ討論を行い、 現在の自分自身の課題、 自社の課題を振り返りました。 幹部からは 「部下を育てたいと思っている。 しかし、 その前に自分自身の仕事の中に自分の意志があっただろうか。 仕事が好きだろうか、 会社が好きだろうか」 「自分の仕事の範囲を限定していた。 仕事の範囲を拡げ、 その中で“自分の意志で仕事をする部下を育てていくこと”が求められているということに気づいた」 などの意見が出されました。
  【生きることの幹部になる】、 経営者・幹部とも、 より高い目標に向けた実践が始まります。




■第9期同友会大学 卒業生のレポートより (抜粋) 

 

■宮城同友会アンケート結果

■宮城同友会アンケート結果より

 

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