― 「グランプリ受賞」 おめでとうございます。 「帆っ伊達な炙り」 というネーミングも印象的です。 どんなコンセプトで開発したのですか?
山内社長 志津川産のホタテは他県産のものに比べて甘みがあります。 この素材の良さを活かそうということで、 大粒のホタテを厳選して塩と地酒で軽く味付け、 炙り焼きにしました。 ネーミングは 「ホタテ」 と 「伊達」 を考えて、 「これだ!」 とひらめきました。 「帆っ伊達」 という言葉はさっそく商標登録しました。
―なぜ、 志津川産のホタテは他県産に比べて甘みがあるのですか?
山内社長 ここ志津川はとても自然に恵まれています。 ぐるっと山に囲まれている特徴的な地形で、 降った雨水が山の栄養分を含んで志津川湾に流れ込むのです。 これが豊富なプランクトンを育み、 良い水産物を生み出してくれるのです。 「山の木を100年間伐採しない」 という制定もあるのですよ。
― 『牡蠣・桜燻し』 も 「農林水産大臣賞」 を受賞しましたね。 小売店以外ではどこで販売しているのですか?
山内社長 駅のキヨスクや高速道路の SA や空港などです。 東京では一箇所だけです。
―多くの受賞履歴があれば知名度もありますから、 販売エリア拡大などは考えていないのですか?
山内社長 「どこでも買える」 でなく 「宮城だから・志津川だから買える」 というところにこだわりたいのです。 宮城県内、 直売を重視したいと思います。
―原料確保などについての今後の見通しはどうですか?
山内社長 近々では大丈夫ですが、 長い目で見ると漁業者の高齢化と後継者不足もあり厳しくなっていくでしょう。 漁業生産から担う6次産業化も視野に入れています。
―地域行事のリーダーとしてもいろんなことに取り組んでいますね。 最近ではどのような企画をしましたか?
山内社長 去る8月25日に 『八幡川かがり火まつり』 という企画をしました。 小さいころから慣れ親しんだ志津川の町中を流れる八幡川を活かしたいという想いで30名の実行委員を組織して行いました。 入谷産の孟宗竹で作った650個の竹灯篭に八幡神社の御神火を灯しました。 当日は5000人近い地元の方々が集まってくれました。 竹灯篭は 『かぐや姫の贈り物』 と銘打って1個200円で販売し、 その売上を竹灯篭製作に協力してくれた入谷地区の方々の活動資金にしてもらいました。 買っていただいたみなさんには家族の祝い事などに使ってもらいたいですね。 (以上、 文責は同友会事務局にあります)
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