No.207(2008年9月号)

どうゆう みやぎ

宮城県中小企業家同友会
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【同友会3つの目的】
●よい会社をつくろう。
●よい経営者になろう。
●よい経営環境をつくろう。
発行日/毎月1日発行

中同協 第40回定時総会in埼玉に参加して

 去る7月10日(木)〜11日(金)、第40回定時総会(中同協主催)が大宮で開催され、全国47の同友会から1,413名が参加しました。「人と企業を育て、地域の未来を担う同友会運動を!」をスローガンに、全18分科会では同友会運動と企業経営の今後の課題などについて活発な討議がなされました。
 宮城からの参加者を代表して、(株)伸電の原田会長、(株)グリーンテラス花壇の大橋社長よりご寄稿いただきましたので、ご紹介いたします。

「渋沢栄一の企業理念」に学ぶ 〜同友会理念との共通性は何か〜


(株)伸電 会長   原田 誠氏

 私が本分科会を選んだのは、渋沢栄一翁の時代と現在がよく似ている様に思うからであります。赤石(前)会長は其の事を時代の誘引(因)によって渋沢スピリットが誕生し、 時代の限界によって未達となったと分析された事に大変興味を持ち18分科会に参加することができました。
 渋沢栄一翁の功績につきましては、枚挙にいとまがない訳でありますが、取り分け日本の近代資本主義社会の基礎を築かれたことであります。もし渋沢栄一翁の存在がなければ日本の近代資本主義社会は百年、遅れていただろうとの評価にも納得ができます。また封建制経済の行き詰まりと植民地化の危機に対する渋沢栄一翁の偉業と実績に対して、現在の企業家にとりまして大変な勇気と希望と責任を実感させられます。
 渋沢スピリットの(博施済衆)〜「経国(世)済民」と同友会理念の特に「自主・民主・連帯」の精神の連帯がなければ、自主も民主もないとする人間らしく生きる・暮らしを守るとの、二つの精神の整合性に関して学ぶべき点が多くありました。
 時代の限界によって渋沢栄一翁をもっても成し得なかった、(博施済衆)=(自主・民主・連帯)を我々中小企業家が中小企業憲章・中小企業振興基本条例を通して挑戦する事の喜びと実現を確信する事が出来ました、残念ながら赤石(前)会長の報告の奥深さと、広がりを充分学び取らせて頂くには時間の壁がありました。幸いのことに我が宮城同友会には第11期同友会大学で12月3日、18時〜21時まで赤石(前)会長に講義頂くチャンスが御座います、きっと触れて頂けるものと多いに期待させていただき、今から楽しみに心待ちに致しております。18分科会は感動と感謝に溢れる分科会でありました、誠にありがとうございました。  深謝

「同友会と会社は車の両輪」 〜同友会のすばらしさを実感した埼玉総会〜


(株)グリーンテラス花壇 社長  大橋 清勝氏

 私の参加した第2分科会は「活気ある支部から生まれた企業たちと地域」と題して東大阪東支部のチトセ工業(株)の中西啓文氏の報告で、特に印象に残ったのは5年間で160名から244名の会員増強を果たしたことでした。増強することの必要性を2日間色々な角度から討論することにより、おのおのが自分の地域の中での増強の必要性を実感できたと思います。
 「なぜ増強するのか?」この疑問に対してハッキリとした回答は、地域の中で私達中小企業は全企業の中で99%を締め、そこに働く労働者は80%におよび、そこから生み出される製品は50%にもなります。日本全国どこにでも存在する我々中小企業が元気になることにより多くの国民が元気になれる。一社でも多くの中小企業が参加することにより、異業種の知恵を出し合い自社の強みと弱さを的確に見極め、現状認識を深め進むべき道を社員と共有しながら1年後2年後の自社のあるべき姿を模索する。先が見えれば経営者も社員も元気が出てくるはずで、周りが良くなれば自分も良くなる。それ故に多くの学ぶ仲間を集うのです。
 グループ討論の中では「支部役員が自社の役員であれば会社はもっと良くなる」という言葉がとても印象に残りました。顔の見える支部作りのために会員訪問(お茶のみ訪問)をしている。訪問をした後には一社ごとのレポートを提出し、みんなで情報を共有する事で会員の顔が見えてくるとの事でした。この分科会で学んだことは増強を一つの手段と考えたとき、まずは方針を立て目標を立て計画し実行する。その結果を検証し反省することにより新たな学びができ次の目標と計画が必然的に生まれてきます。この繰り返しを行うことで支部が成長していける。
 支部活動はまさに会社経営そのものであることを痛感できました。全国の仲間と初めて出会ったにも関わらず真剣に討論が出来た事こそ、同友会のすばらしさを実感出来た研修となりました。心の中から感謝感謝です。

今月の内容

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